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日本各地でまだまだ雨続きかと思いますが、皆さまいかがお過ごしですか?私の所では夏至を過ぎ、梅雨の中休みもちょうど重なって、一足早く真夏の青空を享受する今日この頃です。夏生まれとしては、むせかえるような熱気に暑い暑いと文句を垂れつつ、嬉しさも感じております。私は夏が好きだ。
しかし、きっちり梅雨が明ければさらなる猛暑を乗り越えなくてはいかんのだぞ…と、今の時点でクーラーのリモコンに伸びかける手をぐっとこらえていたりします。私は夏も好きだが涼しいのだって好きだ。
では前置きはこのくらいにして。
今月のまとめ
・「合羽」と書き、「なつ」と読む。
  ・辞書や字典は高い高いカウンターの向こうをのぞくための足がかりかもしれない。

「200円分の切手をください!!」
世界初!切手を買う亀!!郵便局のお姉さんもびっくりです。とうとう(空さん以外に通じる)人間の言葉を喋るまでに進化した!
と思ったら、カウンター越しで背の低い空さんが見えないため、頭の上に乗ってるプラトンが喋ったように見えた、というオチでしたとさ。

空さんの出しているエアメールはやはりそういうことだった。しかもプラトン翻訳(聞き間違い)を通さなくてもモノホンのギリシャ縁の地とは、つくづく縁があることで。

あ、今回は空さん・プラトン・青ちゃん・夕ちゃん・神さま・上野先生と、名前持ち陣が揃い踏みです。面白くなって参りました。
そして夕ちゃんはまだ神さまに怒ってましたが、質問には答えてくれるようです。ええい、いつか投げつけられた本を返すイベントがあるんですよね!(細かい)

「空さん寂しいだろうなぁ」
「うん、でも大丈夫なんだよ。」
  の場面の繋ぎ方が好きだなーと思いました。一見神さまのつぶやきにも一緒に答えているようだけれど、実は寂しくないのかどうかは分からないままというふわふわ感。あれ、上手く言えない。空さん可愛いわぁ。

「そんな小学生の悪知恵みたいな!!」と青ちゃんは生粋のツッコミ気質…に見せかけて「お前も小学生やないかい!」というツッコミ待ちも兼ねたボケ返しも出来る子であると見た。いや嘘ですよ。

「遠足でここに行きます!!」
海に行くということでテンション高いに違いない上野先生。いやぁ前から思ってたんですけど、私上野先生とはうまい酒が飲めそうな気がする。地学や自然科学で情緒が語れる人に悪い人は絶対いないぜ!

入学前のパルテノン探しが、ここで自然に繋がった!ホント空気のように伏線を張られますなぁ。
さらに漢字の話!わーーい!レオの「鬼」の話みたいなのにはぐはぁぁぁと胸を貫かれる人種なので、この手の話は上がったテンションがさらに上がります。

以前「合羽」と「うみ」は同じ二文字だから「うみ」と読むと考えた空さん。
海を「さんずい」と「毎」に分けて「う」「み」と読むと考えた青ちゃん。

いや、これ本当はすごくいい視点というか、とっても難しいことなんですよね。大人は「海」を「うみ」と読むと知ってるだけで、「どうして『う』『み』と読むんだろう」とは考えないし、理由は答えられないはずです。(音読みはともかく、訓読みは中国から伝わった字に後から日本の発音を当てたのがほとんどですから、考えて分かるものではないんですけども、ここで大事なのはそういうこっちゃなくて)
目の前にあるものをよーく見て、新しい知識と組み合わせて、矛盾のない論を生みだす、という高度なことをやっておる…末恐ろしい子らやで…!!!

また話が逸れた。

さて、では「合羽」はなんと読むのでしょう?
二文字の言葉は別にあるから、他のことば…「いわ」「さる」「いぬ」「きじ」…「つき…?」「んなわけないよ!!?…でも月へ行くロケットの発射台があるかも?」
ということでワクワクしながら先へ進む小学生二人が無邪気だしなかなか賢いし可愛いし可愛いし可愛いな!!略してむじゃかしこイイな!!原型留めてないな!

  そして結局最後に三人がたどり着いた解答は…「なつ」でした。
うおおお青ちゃん惚れるー!その発想はなかった!
もし私が小学生だったなら、「合羽」という名前のひまわりがあるんだろう、位の答えしか出ないぜ!つまり「向日葵畑」と書いて「なつ」と読む、そんなセンスに惚れます。
ていうかもうこの地方では合羽をなつと読んでもよくね。四月一日(わたぬき)的な当て字で。

ちなみに「夏」の字は、元々は仮面とか頭に飾りをつけた人間が派手に踊ってる様子→なにかがどうにかなって一年で一番暑くて草木鮮やかな生命盛んな季節って意味が変わったそうな。だからひまわりがいっぱい咲いてるから、って理由もなかなか悪くないよね。

漢字もひらがなも平面なのに、立体的に世界を浮かび上がらせる。
だから面白い。

よく考えたら「まったく同じもの」なんてこの世にないんです。だから「まったく同じ文字」も「まったく同じ発音」も、この世にひとつもないはずなんです。なのに、何故か意味が通じるんです。不思議ですね。

たとえ私のへろへろな声でも、甲高く読んでも野太い声で読んでも、最低限条件を満たせば「夏」と認識してもらえます。それに、同じ人間が同じ文字を書いたって一個一個違う字のはずなのに、やはり同じ字として認識されます。絶対音感的に、君の「なつ」と俺の「なつ」はまったく別の音程だし、彼女の書いた「夏」は右肩上がりで上下の比は2:3だし、何画目の長さが何センチ角度が何度違って、俺の書いたこの「夏」と違う…なんて言ってたら言葉は使えませんよね。
ひとつとして同じものはない世界から、人間が感じ取れる「同じ」を抽出した結晶が、言葉や文字なんだろうなぁ。

あっこれだいたい他人の受け売りです。佐治晴夫さんの著作は面白いです。なぜここで宣伝。

だから辞書や辞典は面白い。特に漢字字典は超絶に面白い。たった一字にそこまで詰め込むか!?っていうくらい世界が凝縮されていて、時に笑え、時に面白く切ないです。
  たとえば、ある字典では「血」には「なみだ」の意味がある、としています。これだけで、深い悲しみで慟哭している人が、心からどくどくと血を流している風に見えるようになる。逆に血だらけで傷ついてる身体が泣いているように見えてくる。涙(目から流れる液体)と血(傷から流れる赤い液体)という自分の辞書が書き換えられて、  肉体的な痛みと精神的な痛みの境目が薄くなり、その瞬間に世界の解釈も変わります。
そういうことがサラッと書いてある漢字字典、パネェ…。

また逸れた気がする。

もし空さんの背が伸びたら、郵便局のカウンターの向こう側にはおっちゃんたちが机に座って書類を書いたり、おばちゃんが手紙を整理したりしているのが見えますね。もしかしたらそこで興醒めしてしまうかもしれませんが。
でも、そのさらに向こう側、目に見えないカウンターの向こうには、ポストから手紙を集配する赤いバイクの兄ちゃんや、長い時間をかけて海を越えていく飛行機のパイロット、アテネの乾燥した空気の中で運ばれる手紙の姿などが見えてくると思います。
カウンターの向こう側は、常に覗こうとしなくちゃいかんなと思います。  
公衆トイレを使う時、朝早く掃除をしているおばちゃんの姿が見えたりとか、大事だよなうんうん。
  言葉の意味を知ることで、はるか遠くまで見渡せるようになるから、冬の向こうに春が見えれば辛い季節も乗り越えられるってことでいいじゃない。


なんか後半言いたかっただけやろって感じですが、そんなこんなで梅雨来たりなば夏遠からじですし、今年も残すところあと半分。がんばるぞー!
ってか、うおお全然更新できてなくて申し訳ない…!
では、また来月。

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